卒研・大学院の指導者を検討している学生へ

私の指導を受けることを検討中の筑波大学の学生(主に3年生)ないしは動物生態学やその応用分野で大学院を探している学生向けの情報です。残念ながら研究室のHPはありませんし、専攻や研究科のHPでも更新が追いついていなかったり、細かいところまで分からないので、このページを活用してもらえれば幸いです。なお、以下を読み進む前に◇研究の初めにを必ず一度は読んでください。

3年生の場合、実際に学類や生物学コースの希望調査などを出す前に、受け入れ可能かどうか必ず連絡をください。電話でもメールでもかまいません。決めたわけでなくてもかまいません。


■目次


■私の指導ポリシー

■研究テーマで私がカバーできる範囲

◎諸手をあげて歓迎

2007年度までは私自身が大きなプロジェクト研究をやっていなかったので、研究テーマについては私が対応可能な範囲で、卒研生・院生本人の希望をなるべく尊重してきました。しかし、2008年度からはカワウのプロジェクト研究が入りますので、なるべくそれに関わる研究をやってもらえると助かります。テーマの具体性や経済面などで学生にもメリットがあるでしょう。

私が指導可能な分野は、農林生態系を舞台とした保全や野生動物保護管理に関する研究、および動物の社会行動(特に集団生活)です。対象動物はできれば鳥類が望ましいのですが、本人にある程度の技術や知識があれば他の動物でもかまいません。フィールドワークが中心ですが、室内実験やシミュレーションができる人も歓迎します。植物や群集生態学、生態系生態学、純粋な数理生態学などは無理です。私が過去にどのような仕事をしてきたかは別ページから辿って調べてください。

もう少し具体的には次のような分野です。これらの分野なら参考文献や技術面の指導を受けやすいというメリットがあります。ただし、行動生態学的な研究はずいぶん長い間やっていないので、各学生の相当な努力が必要となるでしょう。また、技術面では最近あまり進歩してませんし、何しろ近くにいないので、他の研究者の協力をお願いしなければならないこともあります。

◎受け入れ可能かも

私がやったことのない範囲でも、動物生態学やその応用分野であれば、相談に応じます。受け入れる条件をいくつか例示しておきますが、いずれの場合も、研究計画と成果(卒論、修論、D論)について私が理解できる範囲であることが最低条件です。

◎たぶん受け入れ不可能

群集生態学関係は、ちょっと身が引きます。比較的単純な種間関係(最近は、生物間相互作用などといいますね)なら何とかなるかもしれませんが、複雑な種間関係や類別化はどうも興味がわきません。育林研究室の皆さんは、植物の種構成などから群落構造や群落タイプの話をされたりしますし、動物でもそういう研究はありますが、私は苦手ですね。カオスとか、複雑系といった類もパスです。一言でいうなら、「風が吹けば桶屋が儲かる」タイプの話は、私には向きません(こんなことを書いていると怒る人もいるかも・・・)。地球温暖化といった地球環境関係も畑違いです。

■卒研を始めるまでの予備知識

私の指導を受けて卒研をするのに特別な予備知識や技術は必要ありません。動物を識別(同定)できる必要もありませんし、名前すら知らなくてもけっこうです(研究テーマは制約されます)。ただし、私の授業(生態学・野生動物保護管理学)を受けていなかったり、成績が芳しくない場合には受け入れを断ることがあります。統計学や英語、数学の基礎的な学力とセンスも必要です。

■卒研生の所属グループとゼミ

私の指導を受けたい卒研生は、中村徹先生たちの育林学・自然保護学研究室(通称「育林研」)に所属することになります。実験室やデスクは、総合研究棟Aの5階ないしは6階です。同研究室では、教員・院生・卒研生全員が出席するゼミが原則として週2回ありましたが、2008年度より、動物関係の学生が増えてきたことや、私が筑波勤務になったことから、週1回の輪読ゼミは植生グループと野生動物グループに分かれて実施することになりました。

なお、2007年度まで実施していた合宿ゼミは、今後は行いません。

■大学院へ行くには

あくまで暫定的、基本的な情報だけ記載しました。制度的な部分は、生命環境科学研究科のホームページなどで確かめてください。

私が筑波大学へ移ったのは2003年11月ですが、文部科学省やら学内の何だかよく分からない(けどたぶん大事な)手続きを経て、2004年11月にやっと大学院である生命環境科学研究科で授業や研究指導をすることが認められたようです。2006年度から院生を取ってます(取る予定ではなかったのですが、成り行きです)。2006年度までは、他の大学院を勧めていたのですが、だいぶ条件が整備されてきましたので、2007年度(入学予定者)からは「来るものは拒まず」という基本路線に軌道修正しました。

卒研生でも同じですが、私自身が農林技術センターや演習林の業務等々で多忙なため、学生が期待するほど密な指導ができません。さらに、2009年度からだいぶマシにはなりましたが、私の所属が相当複雑(◇藤岡の詳細情報参照)になっています(私が筑波大へ来る前から決まってました)。そうしたことを知った上で相談に来てください。

私のところに所属して別の研究者の指導を受けるという道もあります。筑波大学のあるつくば市内には、中央農業総合研究センター森林総合研究所国立環境研究所などに鳥獣類の研究者がいます。今のところ、筑波大の連携大学院教員になってもらっている人はいませんが、私のところの大学院生となってこれらの研究者と共同研究に取り組むことは可能です。私も、過去に逆の立場で筑波大の学生・院生とお付き合いしてきました。研究者の紹介などはできるので、まずは相談してみてください。

私のもとで研究するには、生命環境科学研究科の生物資源科学専攻(前期博士課程)か生物圏資源科学専攻(後期博士課程)に入る必要があります。試験日程等については別途調べてください。率直に言って、英語がある程度できれば入るのは難しくありません。前期の過去問題はこちらで公開されています。

■院生の所属グループ

2009年(平成21年)4月から、私の所属する大学院の組織が変わりました。2005年に5年一貫制博士課程から前期・後期制に移行しました。今回は、前期課程(修士課程)は「生物資源科学専攻」(要は農学系分野)はそのままですが、後期課程は「国際地縁技術開発科学専攻」から「生物圏資源科学専攻」に移りました。教員や研究室が基本的に学類(一般の大学でいう学部)での農林生物学コースと同じになりましたので、私としてはだいぶ仕事がしやすくなります。

私の指導を受ける大学院生の専攻内での所属は、前期課程でも後期課程でも「地域資源保全学分野」になります。これは、実質的には農林技術センターの演習林部門で生物学系を担当している教員のグループです(◇藤岡の詳細情報を参照)。

地域資源保全学分野の教員は私を除いて遠隔地の演習林に勤務していることもあり、独立した研究室としては運営せず、中村徹先生・上條隆志先生とともに通称「育林研」として活動しています。院生・学生の部屋やゼミは共通です。また、卒研生の所属先として使われている「育林学・自然保護学研究室」という名称も同じです。もちろん、研究テーマや調査地、本人の希望によっては、現地演習林(井川または八ヶ岳)にデスク、ということもありえるでしょう。

■大学院の授業

授業科目は、演習林勤務の生物系の准教授であることから自動的に決まるようで、「資源生物管理学」といいます。現在2学期に行っており、私が指導していない院生も履修できます。同様に、院生対象のゼミは「地域資源保全学演習」、研究指導は「地域資源保全学特別研究」といいます。

■現在指導している学生

2009年4月現在、私が担当している学生です。院生6名と学部生1名です。週1回の動物ゼミには他にも上條先生・門脇先生が担当している3名が必須単位として、また、他に植生ゼミ参加者の数名が任意で出席しています。

氏名 学年 出身 研究テーマ(略して) 備考
諸澤 崇裕 D2 筑波大生物資源学類・同生物資源科学専攻 霞ヶ浦における在来・外来タナゴ類の種間関係 卒研要旨pdf, 21kb
熊田那央 D1 東京農工大農学部・東大農学生命科学研究科 餌分布の時空間的変動に対するカワウの反応
豊田 大輔 M3 信州大繊維学部 谷津田におけるカエル類の種間関係
土屋 結 M2 筑波大生物資源学類 外来種コブハクチョウの霞ヶ浦における繁殖状況 卒研要旨pdf, 16kb
有馬 智子 M1 筑波大生物資源学類 GPSロガーを用いたカワウの行動追跡 卒研要旨pdf, 26kb
富永 光 M1 筑波大生物資源学類 カワウへの接近可能距離に及ぼす被害防除活動の影響 卒研要旨pdf, 16kb
宮野晃寿 卒研生 筑波大生物資源学類 ソウギョを用いたスイレン除去効果の評価

■過去に指導した学生

筑波大学へ来る前から、筑波大学の学生を指導させてもらう機会がありました。そうした人も含めて紹介します。なお、この他にも、前の研究所では筑波大学をはじめ、いくつかの大学の学生さんや研究者と、アルバイトやポスドクなどでご縁がありました。詳しくは鳥獣害研究サブチームのホームページ参照。

氏名 出身・所属 年度 課程 研究テーマ(略して) 備考
山田 亜希美 筑波大生物資源学類・生命環境科学研究科 2006-08 卒論・修論 ツキノワグマの食物資源としてのヒノキ内樹皮(要旨pdf, 166kb) 修士課程進学後就職(国T・林野庁)
寺田 千里 筑波大生物資源学類 2006 卒論 ヤクシカによる林道脇植生の利用(要旨pdf, 145kb) 北大大学院環境科学院進学
松家 大樹 筑波大生物資源学類 2005 卒論 アユ放流とカワウの採食分布(要旨pdf, 16kb) 就職(徳島新聞)
岩田 樹 筑波大生物資源学類 2004 卒論 ハス田とイネ田の水生動物(要旨pdf, 35kb) 人間総合科学研究科進学後就職(UR都市機構)
前山 絵里 筑波大生物資源学類 2004 卒論 糞粒法によるシカ密度の推定(要旨pdf, 62kb) 実質指導者=堀野 眞一(森林総研)、東大農学生命科学研究科院進学後就職(環境コンサル会社)
谷垣 尚己 筑波大環境科学研究科 1999 修論 (ハス田でのサギの採食行動) 2年目から筑波大・生物学系の徳永研へ。現東京学館新潟高等学校
望月 英理 筑波大環境科学研究科 1996-7 修論 ムクドリによる警戒声の学習 富士スバルランド・ドッグランパークを経て東京でペット関連の仕事
西川 正敏 筑波大環境科学研究科 1992-3 修論 オナガにおける貯食と順位 現新日本気象海洋
吉田 保志子 筑波大生物資源学類 1991 卒論 オナガの警戒声の種類と機能 現中央農研・鳥獣害サブチーム


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